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| 以前から私共のやっている製品というのは、ロケットを含めて作り方はローテクノロジーなのですが、作っているものそのものはハイテクノロジー・最先端の製品が多いのです。製品はパーツが縁の下、陰に隠れてわからないという事で、お客様のカタログを作業者に見せても、カタログにすら出ていないという事が多くあります。ですから、一年に4、5社のお客様のところへ出向き、製造現場で私共の製品がどういう風に使われているのかということを意識させております。仕事自身は繰り返しの単純作業が中心ですが、意欲を持って仕事に取り組んで頂くためには、自分の仕事がどう役立っているのかという事を認識してもらう事が必要ではないかと思います。 「かえる運動」の改善提案・目的は、毎月各工場で改善表彰をやっております。環境は人が作るという事を、私は常々申しております。新人や途中入社者も毎月改善を発表・評価・昇給に繋げていくという環境に染まってくると、やがて彼らも一生懸命工夫して知恵を出すようになります。技能継承・育成には、私達関係者が働きやすい環境、また改善・工夫する環境を作る事が必要だと思います。改善運動を挫折せず、現在まで継承し続けてきて本当に良かったと思っております。 技能継承のポイントは、冒頭からお話ししておりますようにスピニング加工・打ち出し板金といった古代の技法ですので、特に書いたものがないとだめという事です。身体で覚えた技を文章化するということは至難の業ですので、作業標準書を作った当時はかなり難航しました。お客様の要求があって作ったものですが、こういった「作業標準書」、「検査基準書」、「品質管理工程図」などは会社の財産となっております。 社内表彰規定についてですが、技術賞・努力賞などいろいろな賞を作っております。私は社内表彰と社外表彰が人材育成の大きなファクターを持っていると強く感じ、一生懸命取り組んでいます。社員が一生懸命やってくれたのなら、受ける会社としても誠心誠意を持ってその人にあてはまる評価をしなければなりません。努力・精進した内容を具体的に文章化して明確に認める事は、人の心を打ち、技能者育成・後継者育成の大きな起爆剤になると痛感しております。関連して、青年優秀技能者、優秀技能者、優良従業員、卓越した技能者を会社としては積極的に推薦しております。会社にとっても社員に取りましても卓越した技能者というのを取得する事は大変名誉な事です。 私共は25年前から各決算を社員全員に公開しております。資格を取ったからといって500円、1000円という事はしておりませんが、決算・賞与で還元するという事は以前からやっています。8〜10%の営業利益・経常利益が出れば、決算の前に貢献度によって工場ごとに還元をしています。成果主義といいますか、結果によって利益を出せば還元するというシステムを取っています。 技能向上の極意は、松下幸之助の言葉ですが「当たり前の事を当たり前にやる。ただし、徹せよ。」という事ではないでしょうか。これは経営も技能継承・向上も全く同じです。後継者がいなければ「世界の工場」といわれる中国に日本の製造業は駆逐されてしまいます。私は「3安経営」という言葉を使います。「安く仕入れる・安く創る・安く売る」です。特許でいくら技術武装をしてもやはりQC+スピードのSを付けて、安いものを創らなければ企業も家庭もあり得ないのです。 |
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